「NHK技研3か年計画」の開発ロードマップで「2020年頃」とされたスーパーハイビジョン(SHV)。恒例の「NHK放送技術研究所一般公開」でも、多くのSHV関連展示を見ることができる。
【拡大画像や他の画像】
まず1階の技研講堂に設けられた「スーパーハイビジョンシアター」では、最新のSHVコンテンツ「スペースシャトル 最後の打ち上げ」を上映する。これは、2011年5月のエンデバー打ち上げ、同年7月のアトランティス最後の打ち上げの様子をまとめたもの。あまり見る機会のない格納庫内の映像もあり、シャトルのアップではその巨大さと重さまで感じられるよう。と同時に、打ち上げと帰還を繰り返してきたシャトルの船体は、実はかなりくたびれている様子がうかがえた。思わず“お疲れさま”といいたくなったら、それは超高精細映像に感情を動かされた証拠だろう。
●自発光の直視型ディスプレイが登場
SHVの表示デバイスでは、まずパナソニックと共同開発した145インチのプラズマパネルが挙げられる。昨年、シャープが発表した103インチ液晶ディスプレイに続き、今度は自発光型の直視型SHVディスプレイを開発。約3.2×1.8メートルという巨大な画面だが、7680×4320ピクセルを詰め込むとなると画素ピッチは横0.417ミリ、縦0.417ミリという微細さになる。
プラズマパネルは走査線数が上昇すると画面にちらつきが現れるなど安定性が課題とされていたが、試作機ではパネル駆動の安定性向上とともに、垂直方向の複数画素を同時に走査する「マルチライン同時走査法」と信号処理LSIを開発、60HzながらSHV化を実現した。ちなみに入力インタフェースはHDMI ver.1.3×16。
一方、SHVの仕様通りに120Hz駆動を可能にした「120Hzスーパーハイビジョンプロジェクター」も見ることができる。こちらはNHK技研とJVCケンウッドとの共同開発によるもの。従来は駆動回路の制限などにより8K解像度の高フレームレート表示は難しいとされていたが、今回は120Hz駆動に対応した4K素子を用い、それを画素ずらし機構「e-shiftデバイス」によって8Kするというアプローチだ。
コンテンツ制作に必要が機材にも大きな進展があった。中でも現行ハイビジョンカメラと同等サイズのスーパーハイビジョン(SHV)用小型カメラヘッドは注目。従来のSHVカメラは複数の撮像素子を組み合わせて利用しているが、この方式では3原色に色を分離するプリズムが必要になり、小型化が困難だった。今回は、新たにカラーフィルターを搭載した3300万画素/120Hzの撮像素子を開発。単板式とすることで小型・軽量化を実現した。
単板式を採用したことにより、映像は多少暗くなるものの、カメラの取り回しは格段に楽になった。重量は約4キログラムと従来の1/5以下。また小型化によって一眼レフカメラ用の35mmレンズがそのまま利用できたり、三脚を従来のように特別に作る必要がないといったメリットもある。消費電力も45ワットと大幅に削減されており、撮影時の機動力アップに貢献するはずだ。
ただし、“カメラヘッド”という通り、展示機には信号処理や光ケーブルのインタフェースを担当する「CCU」(カメラ・コントロール・ユニット)などは含まれていない(それでもニュースなどの撮影には使えるという)。今後は専用のCCUを開発し、画質や機能の改善を図る予定だ。
●音もスーパー
スーパーハイビジョンでは、22.2チャンネルのサウンドも大きな魅力だ。今回の展示では、その音響を来場者が体験できるデモンストレーションが用意されているほか、22.2チャンネルのコンテンツ制作を効率よく制作するための技術を見ることができる。例えば22方向の音をワンポイントで集音できる小型マイクロフォン。また頭部伝達関数を用いて22.2チャンネルサウンドをヘッドフォンで再生できるプロセッサーも展示していた。
このほか、AVC/H.264方式の2倍という圧縮性能を目指して標準化が進められている次世代符号化方式「HEVC」のリアルタイムエンコーダーや、地上波2チャンネル分の帯域だけでSHVを伝送する大容量伝送技術、同じく既存のケーブルテレビ網を使ってSHV放送を実現する伝送技術、衛星中継を想定した21GHz帯衛星伝送技術なども展示されている。現在はまだ実用化に向けた技術開発のフェーズだが、毎年着実に進歩しているSHV。技研公開でぜひ体験してほしい。
NHK放送技術研究所の一般公開は、5月24(木)から27日(日)まで。開場時間は10時〜17時となっている。入場は無料だ。
(この記事はテクノロジー総合(+D LifeStyle)から引用させて頂きました)
とっさの記録に最適です。
おすすめポイント
ペン型だから気軽に携帯。ボタンひとつの簡単操作。
外付けバッテリー(別売)駆動にも対応した最大36GB(拡張32GBMicroSD装着時)のプレミアムシリーズ最強スペックを誇る高精細カメラ。
会議記録、ストーカー・嫌がらせの対策など、実用性を重視しています。
詳細はコチラ
http://camerareal.hishaku.com/0000480255.html